プラセンタ注射

プラセンタとは

プラセンタ

プラセンタとは、妊娠中にお腹の赤ちゃんに栄養素や酸素を届ける「胎盤」のことです。胎盤にはタンパク質、アミノ酸、核酸、ビタミンなどが豊富に含まれており、細胞を活性化して成長を助けます。
プラセンタエキスは、ヒト胎盤から抽出された有効成分を含むエキスで、肝炎や更年期障害の治療薬として厚生労働省の認可を受けており、さまざまな症状への効果が期待できます。
当院では、厚生労働省に認可されたプラセンタ注射薬「メルスモン」「ラエンネック」を使用した治療を行っています。この薬は、日本国内で正常分娩を経た健康な母親の胎盤から作られているため、安全に治療を受けていただけます。

メルスモンとラエンネックの違い

メルスモンとラエンネックの違いは2つあります。
1つ目は製法の違いです。
メルスモンは加水分解法で作られていて、ラエンネックは分子分画法で製造されています。ラエンネックの製法は有効成分を壊さずにとりだすことができるため、同量あたりの胎盤含有量は、ラエンネックのほうがメルスモンよりも10%ほど多いです。
2つ目は注射の痛みです。
メルスモンは痛み止めの成分が含まれているため、痛みを抑えられるという特徴があります。そのため痛みに弱い方はメルスモン、そうでない方は有効成分の含有量が多いラエンネックをお勧めしています。

プラセンタの効果と副作用

プラセンタ注射には、アミノ酸、ビタミン、ミネラル、核酸、活性ペプチド、酵素など、多様な成分が含まれています。これらの成分は体の生成に不可欠で、新陳代謝を活性化させることで、新しい血液や体液、細胞の生成を促進します。
このような成分により、以下の効果が期待されています

  • 肝臓の保護
  • 抗酸化作用
  • 美容効果(コラーゲンの増加、しみやしわの改善、色素沈着の軽減)
  • 女性の更年期症状の改善
  • 男性の更年期障害(LOH症候群)の改善
  • 肩こりやひざの痛みの軽減
  • 骨密度の改善

副作用

発疹・発熱・掻痒感・頭痛・注射部位の疼痛や硬結・肝機能障害など

保険適用となるプラセンタ療法

更年期障害(主に40~59歳の女性が対象)や乳汁分泌不全(産後1年以内で授乳が不十分な場合)の場合には、保険適用となります。特に更年期障害に対しては他に重篤な内科的疾患が隠れていないかを確認するための診察を行い、適切な検査についてご相談させていただきます。

プラセンタ注射を受ける頻度

プラセンタ注射の頻度は、改善したい症状やその程度、ライフスタイルによって異なります。注射を始めた当初や症状が重い場合は、週に1~2回の来院をおすすめします。数ヶ月後に症状が改善してきた場合には、週1回または2週に1回程度の来院で済むことが多いです。
プラセンタ注射は基本的に継続して受ける方が効果的ですが、どれくらいの頻度で受けるべきという決まりはありません。
ご自身の目的やライフスタイルに合わせて、可能な頻度で通院してください。

プラセンタ注射を打ってはいけない人

プラセンタ注射を受けられない方は、献血を考えている方です。
変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)は、血液を通じて感染する可能性がありますが、現時点では血液検査によってこの病気の原因物質を検出する方法は実用化されていません。そのため、献血による感染リスクを完全に排除できないことから、平成18年10月に厚生労働省は、プラセンタ注射を受けた方は献血を避けるよう指示しました。
ただし、プラセンタ製品であるメルスモンは、感染歴のない健康なヒト胎盤を原料としており、酸による加水分解や最終滅菌など、感染症に対する安全対策が施されています。そのため、プラセンタ注射による国内での感染事例は報告されておらず、安全性には問題ありません。

プラセンタ注射の料金

  料金
プラセンタ1A 500円
プラセンタ2A 800円

※初診1000円、再診時は手技料のみ